Tuesday, January 17, 2012

世界で一番高価な食べ物

トリュフは、キャビア、フォアグラと並ぶ世界三大珍味のひとつ。「黒いダイアモンド」とも称される大地からの贈り物。

イタリアには、この黒いダイアモンドの3倍以上の値段で売られている希少価値の高い白トリュフがある。フランス産白トリュフの相場は454グラムあたりが3600ドル(約28万)ぐらいだとのこと。

アルバで毎年開催される白トリュフのオークションでは、一時期、900グラムのトリュフが33万ドル(約2600万円)落札されたこともあったが、昨年は不況の影響か、1253グラムの巨大トリュフが9万8千ドル(約760万円)のバーゲン価格で落札された(写真下)。

トリュフは松や樫の木の根に共生する珍しいキノコで、気温や土質など繊細な条件が整わないと成長しないため、土の中から人間が見つけるのは至難の業で、地中に埋まったトリュフの香りを頼りに、特別に訓練された犬に探させるという地道な作業。おまけに自然産出量が世界で約20~30トンと言われていることに対して、需要が約500トンといわれているので、希少価値が上がるのも無理もない。

こんな高価で貴重なキノコに、金儲けの手段として犯罪者や詐欺師らがほっとくわけない。フランスやイタリアではマフィアが仕切っているトリュフの闇相場は日常茶飯事、また貴重品やお金等ではなく、トリュフやトリュフ犬が盗まれるという事件がここ最近、急増しているとのこと。

さらに中国産の黒トリュフが欧州市場に進出し、浸食し始めているため、生産者たちの間には怒りが広がり、生産者協会が欧州連合(EU)に自分たちの「国宝」を守るための原産地証明を行うよう求めている。

中国産のトリュフは、トリュフ犬は一切使用せず、代わりに人間が収穫するため香りも味も殆どなく、欧州産トリュフに比べ質もぐーんと落ちる。ちなみに中国産は454グラムあたり20ドル(約1500円)が欧州での相場といわれている。

フランスから米国へ輸出される冬トリュフ、「冬トリュフ フランスで生産」とラベルに記載されているが、缶詰の裏側に付く小さなラベルにはラテン語で中国産と書かれている間際らしいものも中には存在する。

そういえばマンハッタンのある高級フレンチレストランで食べた少量の黒トリュフが掛かったSLOW BAKED DOVER SOLE、正直、トリュフにはあまり味がしなかったけど、もしかしたら中国産・・・?



Thursday, January 5, 2012

結局、金と権力か(GPO編)

昨夜、Punctureという ちょっと暗めでオモーイ洋画を観た。

同作は、敏腕弁護士でありながら薬物中毒者である主人公がパートナーとともに、汚染注射針による感染した一人の看護婦の事件にかかわっ たことで、背後で操る政府の陰謀に気付き、医療業界の腐敗を暴いていくという実話を基にしたドラマ作品。どちらかといったらジョン・グリシャムの『原告側弁護人』を原作に、巨匠フランシス・フォード・コッポラが映画化した法廷ドラマ、The Rainmakerや99年にアカデミー賞を受賞したInsiderっぽい流れの映画かな。

この映画の影響か、米医療業界の実態を知りたくなり、少しリサーチしてみたらショッキングな話(というよりも呆れた)が続々出てきた。中でも医療共同購買組織(Group Purchasing Organization;GPO)が仕掛けたスキーム話。

医薬品や医療材料コストの引き下げに大きく貢献していると知られるGPOだが、実際はその逆で、同組織による大手医療メーカーや病院とのキックバックが年次の医療費負担をさらに膨らませていたらしい。ナビガントコンサルタント社(UK)が2010年に発表したレポートによると、キックバックで膨張されたその年のコストは、なんと375億ドル(約2兆8920億円)。そのため我々、納税者が 政府の医療介護オプション(メディケアとメディケイド等)で負担した額は173億ドル(約1兆3337億円)にも及ぶ。高い値段で医療品が売れば売れるほど、GPOは多くの収入を稼ぐことができるが、その分メディケアとメディケイドの費用も上昇、こうして我々に付けが回って来るのである。

またPay-to-Playと呼ばれるGPOが仕組んだスキームでは、医者や看護婦ではなく、病院の購入代理部門が同組織を通じて医薬品や医療機器などを選び認定するため、資金力のある大手医療メーカーが商品の物流を完全独占してしまう。そのため安全注射器、ペースメーカーや癌の処方箋といった、患者および従業員にとってより安全でより費用効果が大きい商品が、たとえ紹介されたとしても、病院や他の医療機関の利益効果がなければ使用されることは殆ど有り得ない。つまりGPOが重視しているのは商品の品質よりもキックバックのサイズだということ。

何処の国でもよくある話だけど、とにかくGPOには絶望したわ。

   図解:GPOによるキックバックとスキーム